私の映画鑑賞記

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観た映画のあらすじや感想を好きに書いているサイトです。あくまで個人的な感想としてネタバレも若干含めて書いているので、その辺りはご容赦下さい。



ちいさな独裁者

2017年製作(ドイツ)
監督   :ロベルト・シュヴェンケ
脚本   :ロベルト・シュヴェンケ
製作総指揮:フィリップ・リー、
マーカス・バーメットラー
音楽   :マルティン・トートシャロウ

【主要キャスト】
 マックス・フーバッヒャー(ヴィリー・ヘロルト)
 フレデリック・ラウ(キピンスキー)
 ミラン・ペシェル(フライターク)
 アレクサンダー・フェーリング(ユンカー)
 ワルデマー・コブス(ハンセン)




<あらすじ>
第二次世界大戦末期の1945年4月、既にナチス・ドイツは敗色濃厚となり、前線からの脱走兵が後を立たなかった。

空軍上等兵のヘロルトも部隊から脱走し、憲兵隊に追われて森の中をさまよっていた。命からがら追っ手から逃れた彼は、乗り捨てられた車の中からドイツ将校の軍服一式を発見する。
ヘロルトは寒さから逃れるため、軽い気持ちでこの軍服を身にまとってみたが、部隊から逸れた兵士フライタークは、彼を本物の将校と思い込んでしまう。
ヘロルトは、このまま将校に成り済ます事を思い付き、軍服の威光と言葉巧みなウソによって、道中出会った兵士たちを次々と指揮下へ収め、"ヘロルト親衛隊"を結成。
権力の味を知ったヘロルトは次第に傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、ついには大量殺戮を行うまでに暴走してしまう。

<感想>
戦争とは、普通の青年をここまで悪魔に変えてしまうのか、という事がよく分かる一本です。

この作品の主人公は、ただの普通の青年であり、敗戦直前という状況で敵前逃亡をしてしまい、憲兵からの追跡を逃れるため、あてもなく彷徨っている状態です。
そりゃあ、敗戦濃厚という状況ではみんな死にたくはないでしょうし、彼だけではなく、他でも敵前逃亡が横行していたようですね。

そんな彼が、捨てられた車の中で偶然に見つけた軍服により『権力』というものを手に入れてしまったら…。
逃亡兵として、捕まれば処刑という状況から、急に将校として敬礼される立場に変わった時、人はどうなってしまうのか、その答えがこの映画では描かれています。
なんか、ドイツ映画にはこう言った権力で人が変わっていく様を描いた映画が多いように個人的には感じますね。やはり、かつてナチスが存在した国という事情も関連しているんでしょうか?

そして、この作品の何とも興味深いのは、これが実話だという事。

自分がこれと同じ状況になった場合、良識ある行動を貫けるかと言われれば、はっきり言って自信は無いですね。
人は身分不相応なカネと権力を手に入れた瞬間に変わってしまうというのは、幾らでも事例がある事でしょうし、おそらく私も例外ではないです。
加えて、戦争という異常事態が彼の行動を更に狂気に走らせています。

また、彼を取り巻く人達も実に様々で興味深いです。彼に心酔し媚を売る者、従うふりをする者、やり方がおかしいと思いながらも従うしかない者、そして、やり方がおかしいと訴えて殺されてしまう者。
ヘロルト自身の変化だけでなく、周囲の人間が彼の暴走に伴いどのような行動を示すか、これらも非常に面白く、見所の一つであると言えます。

それにしても、嘘に嘘を重ねて手に入れた権力だけに、最期は何だか哀れでしたね。まぁ、この先は是非、作品を観てください。


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