観た映画のあらすじや感想を好きに書いているサイトです。あくまで個人的な感想としてネタバレも若干含めて書いているので、その辺りはご容赦下さい。
<あらすじ>
2002年の夏、神田の古本屋で働く水沢恵は、的場泰弘氏の講演会に参加した事をきっかけに、宇宙科学研究所への誘いを受ける。
水沢は萩原教授の下で対外協力室の仕事を手伝う傍ら、小惑星探査機「MUSES-C」に搭載するためのカメラチームでも働くことになる。
その探査機は、イオンエンジン推進と地球スイングバイよって小惑星イトカワまで航行し、小惑星のサンプルを回収した上で地球に帰還することを目標とした、世界的にも例の無い壮大なプロジェクトだった。
やがて、その探査機は「はやぶさ」と名付けられ、2003年5月9日、イトカワを目指し地球を出発した。
水沢もプロジェクトに関わりながら、はやぶさの活躍を子供達に伝えるべく、絵本の制作に取り掛かる。
<感想>
2010年の「はやぶさ」帰還後、それを題材なした映画が20世紀フォックス、東映、松竹の3社で立て続けに製作されました。
本作は、その第1作目となります。
まぁ、当時のブームに乗っかったような感じではありますが、映画の作りについては、3作とも、それぞれ切り口は異なっていたように見えます。
個人的な感想としては、この第1作目が、一番幅広い世代向けに作られているように思いました。まぁ、本当に製作陣がそれを意識したかは分かりませんが。
(なお、2作目はやや大人向け。3作目は逆に子供向けに分かりやすくといった印象)
なので、題材は同じでも、意外と、3作とも新鮮な気持ちで観ることが出来るんですよね。
前半は、日本の宇宙開発の歴史がどのように発展していき、その中で何故はやぶさプロジェクトが発足したか、等のエピソードが盛り込まれていて、はやぶさに限らず、宇宙開発全般を分かりやすく描いています。
所々コメディタッチな作りになっていて、観ていて「ふふっ」となってしまうシーンもチラホラありました。
専門用語も結構たくさん出てくるんですが、その度に解説のテロップが出てくれて、非常に分かりやすかったです。
そして中盤〜終盤には、はやぶさ打ち上げから、イトカワでのサンプル採取、そして帰還時に発生した様々なトラブルが描かれています。
前半の何処かほのぼのした雰囲気から一転、緊張感が漂います。
それでも、現場の技術者の方々の必死の対策が実って、満身創痍ながらも無事に地球に帰還するシーンは、観ていて目頭が熱くなりますね。
因みに、私がとても印象的だったのは、本編が終わった後のエンドロールでした。
日本がこれまで打ち上げてきた人工衛星がスタッフロールと共に次々と紹介されていくのですが、きっと、この一台一台にも、この映画のような物語があったんだろうなぁと思わずにはいられませんでした。
「宇宙開発に失敗は無い。結果に関わらず、その実績は”成果”として必ず次に受け継がれる」といった主旨の台詞が劇中にあるのですが、正にそれがあったからこそ、日本の宇宙開発はここまで進むことが出来たんだと思います。
そういった事を考えつつも、面白く観ることが出来ました。子供でも観られる内容なので、親子で鑑賞するのもよさそうですね。
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