私の映画鑑賞記

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観た映画のあらすじや感想を好きに書いているサイトです。あくまで個人的な感想としてネタバレも若干含めて書いているので、その辺りはご容赦下さい。



陽はまた昇る

2002年製作(日本)
監督:佐々部清
脚本:西岡琢也
佐々部清
製作:高岩淡
音楽:大島ミチル

【主要キャスト】
 西田敏行(加賀谷静男 事業部長)
 渡辺謙(大久保修 事業部次長)
 緒形直人(江口涼平)
 真野響子(加賀谷圭子)
 夏八木勲(武田壮吉 社長)
 石橋蓮司(金沢紀之 副社長)
 仲代達矢(松下幸之助 松下電器相談役)




<あらすじ>
カラーテレビが普及し始めた高度成長期真っ只中の日本では、家庭用VTRの登場を望む声が多かった。
それは、当時としては数千億円規模の巨大ビジネスであり、日本ビクターもビデオ事業に乗り出した。
しかし、当時まだ弱小メーカーであった日本ビクターでは、ビデオ事業部は不良品が頻発し、社内では不採算部門として認識されていた。

社内人事により、そのビデオ事業部に事業部長として赴任した加賀谷静男は、本社から大規模なリストラを命じられるも、それを半ば無視し、ビデオ事業部を建て直すために家庭用VTRの開発を決意する。

そんな最中、業界1位の巨大企業であるソニーが、初の家庭用VTRである「ベータマックス」を開発。国内での販売を発表した。
ビデオ事業部は危機感を募らせるが、加賀谷はベータマックスの弱点をいち早く指摘し、それを補い、かつ互換性を考慮した「VHS」の開発、および商品化を目指し奮闘する。

<感想>
今でこそ、録画に用いる記録媒体はDVDやBlu-ray、HDDが主流ですが、本作はその一昔前に世界標準となったVHSが開発されるまでの技術者達の活躍を描いた感動作です。

こういった映画って、案外、会社名は実際の社名をもじっている場合が多いのですが、本作では「日本ビクター」「ソニー」「松下電機」などの実名を使って描かれています。
これにより、物語にグッと重みが加わるように感じました。
ソニーなんて、ここでは負けた側ですが、それでも実際の社名を使う事に同意した、その心意気が却って素晴らしいと思います。

それにしても、こういう、弱小メーカーが努力に努力を重ね、大企業を相手とした圧倒的不利な状況を覆すという話は、日本人が凄く好む話ですよね。
かく云う私もこういったストーリーは素直に感動するタイプです。

しかも、我々大人にとっては、かつて必需品であり、もの凄くお世話になったVHSが題材ですから、余計に印象に残りますね。

高度成長期の、希望に満ちた日本の姿と、技術者達の熱意がとても良く伝わってきて静かな感動を味わう事ができました。
何日も会社に泊まり込んで、ひたむきに業務に打ち込む姿は、今の世の中ではなかなか見ることのできない光景ですよね。
でも、様々な製品がどんどん普及していき、日に日に世の中が便利になっていく、その一端を担っているという高揚感が、それを可能にしていたんだろうなぁ。 大変だったとは思いますが、ちょっと羨ましい気もします。

しかし、技術者達の熱意に関してはソニーも同じこと。ビクターの成功の裏で、苦渋を味わったソニーの技術者達が確かに存在した事を思うと、ビジネスの世界の厳しさを思い知らせますね。

今も昔も変わらず、こういった技術者達の必死の努力があるからこそ、我々の生活が便利になっているのだという事を再確認しながら、鑑賞させていただきました。


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