観た映画のあらすじや感想を好きに書いているサイトです。あくまで個人的な感想としてネタバレも若干含めて書いているので、その辺りはご容赦下さい。
<あらすじ>
とある中学校の1年B組、終業式後の教室は多くの生徒たちがふざけ合う無秩序の状態で、もはや学級崩壊と表現しても差し支えない有様であった。
そんな雑然とした雰囲気の中、ホームルームが始まり、担任の森口悠子が教壇で静かに語り出す。
「わたしはシングルマザーです。わたしの娘は死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」
教室内は一瞬にして静まりかえるが、森口の告白はそれだけに止まらず、やがて衝撃的な事実を生徒達に語り始める。
<感想>
湊かなえさんによる同名小説を映画化した本作は、冒頭約30分の教壇での告白で幕を開けます。
松たか子さん演じる担任の森口先生が生徒達に延々と語るシーンなんですが、これがなかなか衝撃的で、映画の中にどっぷりと引きずり込まれます。
一定のトーンで、感情を抑えて淡々と話しているだけなんですが、その内容のあまりの衝撃に、初めは茶化していた生徒達も、やがて怯えるように静まり返ります。
観ている私も、一言一句聞き逃さないよう、真剣に聞き入ってしまいました。
このただ教室で語るだけのシーンを、観る者に飽きさせる事なく30分も演じるって、結構凄い事ですよね。
そして、その後も冒頭に負けないくらいの衝撃展開が色々と待っているんですが、残酷な描写も随所にあり、少なくとも楽しく観れるシーンではないですね。苦手な人にはキツい映画かも。
登場人物もまぁ揃いも揃って頭のネジがぶっ飛んでいて、特に生徒達のあの大人を舐め腐った態度なんて、終始腹が立って仕方なかったです(笑)。
しかし、そういった子供達の、未熟さゆえの残虐さが、この映画では何とも言えず怖いですね。
…こうして書くと何やらとてもイカれた映画のように見えますが、ストーリーは凄くよく作り込まれているし、何より映像も意外と凝っていて、最後まで見入ってしまいました。
まぁ、これで最後に少しでも救いがあればいいんですが、結局誰も救われないのが何とも…。(担任の森口先生は、ほんの少しは救われたかも知れませんが)
それにしても、この映画に出てくるような壊れた学級や家庭って、世の中に結構あるんだろうなぁ。そう考えると、この映画で描かれている世界って、単に「映画の中の話だよね〜」とも言えない程、身近な世界なのかも知れませんね。
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