観た映画のあらすじや感想を好きに書いているサイトです。あくまで個人的な感想としてネタバレも若干含めて書いているので、その辺りはご容赦下さい。
<あらすじ>
大平洋戦争末期の1945年7月。
戦局は悪化の一途を辿り、連合国は日本に対しポツダム宣言の受託を迫ってきた。降伏か本土決戦か、閣僚達は閣議にて連日連夜の大激論を重ねるが、結論を出せぬまま、時だけが過ぎていく。
やがて広島、長崎に原爆が投下され、息をつく間も無くソ連参戦の一報も入る。
日本を取り巻く状況はますます悪くなっていき、全国民による特攻という案まで取り沙汰される。
首相の鈴木貫太郎(山崎努)は、自分の内閣での戦争終結を決意し、陸軍大臣の阿南惟幾(役所広司)は、表向きは徹底抗戦を強硬に主張するも、裏では陸軍の暴走を抑えるため奔走。
時を同じくして、畑中健二少佐(松坂桃李)ら若手将校たちは和平派による終戦を阻止すべく、クーデター計画を実行に移そうとしていた。
<感想>
終戦となった昭和20年8月15日。
本作は、戦時中最後の内閣となった鈴木貫太郎内閣の組閣から、15日未明に実際に起きた「宮城事件」鎮圧までを描いています。
ストーリーは鈴木首相、阿南陸相、畑中少佐ら若手将校を中心に展開し、戦争を続けるか、それとも終戦かを巡る激しいやりとりが行われていきます。
そして、広島、長崎への原爆投下、ソ連の参戦を経て、クライマックスである「宮城事件」に舞台が移っていきます。
この「宮城事件」、恥ずかしながら私はこの映画で初めて知りました。
我々が学校で習うのは、「昭和20年8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し、戦争が終結した」という事実のみ。
それほど歴史に興味が無い人にとっては、そこで終わってしまうでしょう。
しかし、実際には天皇陛下の玉音盤を巡り、15日未明に掛けて和平派と抗戦派の間でこれ程までに激しい攻防があったとは…。
結局、このクーデター計画は、阿南陸相の自刃、首謀者である畑中少佐らの自決によって収束に向かうのですが、自決前に畑中少佐が放送会館で行った演説シーンがもう悲しすぎて…
電源の落ちたマイクの前に立ち、阿南陸相の訓示を読み上げるシーンは、この映画の中で一番の見所だと思います。
一体彼はどんな気持ちで、国民に届く事のないこの訓示を読んだのだろう。それを思うと、すごく居た堪れない気持ちになってしまいました。
そして、直後の阿南陸相の自刃のシーンも、鬼気迫る感じで圧倒されます。
こういう映画って、内容も難しくて敬遠されがちだと思いますが、日本人として、こういった歴史は是非知っておきたいですね。
私としては非常に見応えのある映画でした。
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