観た映画のあらすじや感想を好きに書いているサイトです。あくまで個人的な感想としてネタバレも若干含めて書いているので、その辺りはご容赦下さい。
<あらすじ>
第二次世界大戦勃発後の1940年5月10日、イギリスのネヴィル・チェンバレン首相は、ドイツに対する宥和政策によりナチスの台頭を許した事の責任を取り、首相を辞任。
チェンバレンの後任として首相に就任したのは、主戦派のウィンストン・チャーチルであった。
チャーチルは、祖国の危機に際し新たに結成された保守党と労働党による挙国一致内閣の首相として指名されたが、その立場は危うく、国王ジョージ6世ですらチャーチルの就任に歓迎の立場をとらなかった。
内閣発足後、ナチス・ドイツへの徹底抗戦を訴えるチャーチルに対し、チェンバレンとハリファックスを中心とする保守党は、ドイツとの講和の道を探り、チャーチルと真っ向から対立する。
しかし、その後事態は更に悪化し、遂にはフランスがドイツに降伏。イギリス軍もドイツ軍の猛攻の前に全滅の危機を迎える。
この事態にハリファックスとチェンバレンは強硬に講和を主張。受け入れられなければ大臣を辞任すると迫られた事で、チャーチルの立場はより一層厳しいものとなる。
<感想>
第二次世界大戦勃発後、チェンバレン首相の後任としてイギリス首相に就任したウィンストン・チャーチル。
彼が首相に指名されてから、如何にしてナチス・ドイツと戦うという決意を下したかを描いた作品です。
この映画を観る前の、チャーチル首相に対する私のイメージは、「当時のイギリスで絶大な支持を受け、第二次大戦を勝利に導いた首相」という、まさに教科書に載っていそうな感じのものでした。
でも、この映画を観る限りでは、就任直後のチャーチル首相に対する議員達の支持は相当に低く、国王ですら歓迎していなかったんですね。この点は私にとって少々意外でした。
しかも、戦況は日々悪化の一途。この状況下での首相就任ですから、まさに貧乏クジを引かされたに等しいと言えます。
こんな絶望的な状況で、これから自分が下す決断が、国民・国家の命運を決めるんですから、そのプレッシャーたるや、我々小市民にはもはや想像すらできません。
因みに、映画の前半部分はこれらを背景に政治的駆け引きに終始するところが多いのですが、直接国民の意見に耳を傾け戦いを決意する後半で、徐々に盛り上がりを見せます。
単身地下鉄に乗って国民に意見を求めたチャーチルに対し、大人はもちろん、小さな女の子ですら「戦います!」と叫ぶ姿は、観ているこちらまで胸がアツくなります。
この市民の熱い想いを背に、議会で徹底抗戦を主張し、市民と共に戦う決意表明をするシーンこそが、この映画一番の見所と言えるのではないでしょうか。
そして、このチャーチル首相を演じているのは、名優ゲイリー・オールドマン。私が凄く好きな俳優の一人です。
「レオン」や「フィフス・エレメント」等での怪演が有名な俳優さんですが、本作では特殊メイクを施して、チャーチル首相を見事に演じ切っていました。
私も初見ではゲイリー・オールドマンと分からなかったほど、完璧に成り切っています。
政治モノの映画であり、派手な戦場のシーンなどはありませんが、それを差し置いても見応えのある作品です。
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